『Not So Bad』の話④ 付録ペーパー【Advnt21】

出した本について書く記事です。

前回(本文の話):

moji-ura.hatenablog.com

今回は『Not So Bad』の付録・新聞ペーパーについて書きます。

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新聞ペーパーA:The Revue Times

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新聞ペーパーB:La Justice

劇中世界で発行されている新聞……を模したペーパーです。
なぜこれを作ろうと思ったのかもう忘れかけているのですが、JAMさんはフリーペーパーとかのペラものを多く扱っていて、実績写真をよく見かけていたので、わいもやりたーい!て思ったんじゃなかろうか。

新聞っぽくしたい(紙)

あえてレトロ感つよめの紙を選びました。せっかくフィジカルなものをつくるなら質感を重視したい!ということで。インクと紙を以下にメモしておきます。

  • The Revue Times:茶色とシトロンの二色/クラフト紙
  • La Justice:紺と蛍光レッドの二色/レトロ紙-A

後者のレトロ紙-Aはやわらかめですが、かなり新聞っぽい質感になった気がする。

新聞っぽくしたい(フォント)

新聞といえばブラックレター! NYタイムズとかテレグラフとかの題字で使われている書体ですね。
「The Revue Times」にはブラックレターフォントのAmadorを選びました。ただ文字打っただけでそれっぽくなるのでたのしい。

ヨーロッパの新聞っぽいデザインってどんなんだろう…と各紙のデジタルライブラリをがさごそ漁りながらレイアウトしました。

「La Justice」のフォントは少し雰囲気を変えるべくFutura Blackのステンシルです。ここにもFutura
同名の新聞があったようですが、もちろん実在の諸々とは何ら関係がございません……。シンプルタイトルすぎて被ってしまった。
副題「Journal de la Police」のフォントはGothicus。Adobe Fontの恩恵に預かりまくっています。

「La Justice」の方は謎にスタンプっぽいものが載っています。各紙のライブラリを漁っていたとき、図書館所蔵の新聞には図書館の印が捺されていまして、印鑑かわいい!(こなみ)と思ったことがきっかけです。劇中の「La Justice」は図書館に所蔵されているわけではありませんが、元々印刷時に捺してあるという勝手設定にして捺しちゃいました。

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スタンプのデザインはDesignEvoで作成しました。王冠は深い意味はないけれども怪盗スタァライトとの関連イメージ、葉っぱは第99回聖翔祭のフローラの月桂冠イメージです。

でもスタンプ内のスペル間違えてた……🤗

二色刷りPSD

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分版前の段階のデータがあったので貼っておきます。

左側のレイヤーウィンドウで、茶色にするレイヤーを赤、シトロンにするレイヤーを黄色にマーキングしています。文字などはPC、手がきの絵はiPadで描いていたのでレイヤーがごちゃごちゃしていました。これである程度整理済みの段階かな。ここからさらに整理してレイヤー統合していくのめっちゃたいへんだった……。

小ネタ

そのほかに触れるとすれば小ネタですかね。

各新聞ペーパーの本文や広告欄に出てくる固有名詞はみんな架空ですが、だいたい何かしら由来があります。

はじめて描いたまひるいもはイギリスのつゆざきファームであるところのFarm of DewCapeのものでした。イギリスのつゆざきファームってなんやねん。

実物をお持ちの方は視認できると思いますが、このPotatoのキャッチコピーを「a rich taste hidden behind a simple façade」にしてました。朴訥とした外見の内に秘めた芳醇な味わい(早口)。

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このへんももう貼っちゃう。左が求人広告。なんか偉いポジにいそうなR. Sakuragieさんです。いったい何木先生なんだ。

右はわかりにくいかもしれませんがテーラーの広告で、制服とか衣装とかを扱っているらしい。横倒しコピーは「王すらも役者」の雰囲気仏語です(文法語法はおかしいかも)。いったい何姫さんなんだ。

その他、各新聞内には小ネタしかないので、少しでも楽しんでもらえていたら嬉しいです。

おわり

さて、長々と書いてきましたが『Not So Bad』についてはこれで最後です。

なにか思い出すことがあったら各記事にこっそり追記します。

二色刷り、とってもあたまがパンクしましたが、それ以上に楽しいのでぜひまたやりたい。あなたもやりましょう(巻き込み)。

本の実物についてはありがたいことに完売しております。ペーパーは数枚予備が残っている記憶があるので、イベント参加することがあれば持っていくかも。

お付き合いありがとうございました!