『The Muses’ Kisses』の話【Advnt21】

出した本を振り返る記事です。

小説豆本『The Muses’ Kisses』2021.07

https://moji-ura.tumblr.com/post/658297654284009472/the-muses-kisses

moji-ura.tumblr.com

印刷所

B8サイズの豆本です。わーい。

過去『A Cloak』でコンビニプリント豆本を制作して楽しかったので、今回は印刷所さんにお願いしてちゃんとした豆本を刷ってもらおうと決めました。

豆本プランを扱っている印刷所さんはいくつかありますが、〆切などの兼ね合いで今回はしまや出版さんにお願いしました。癒し課🐈🐾で有名!

www.shimaya.net

豆本、ちょっとした短いものを本にするのに向いています。ちょっとした短いものばっかり書くひと(一人称)にぴったり。

しまやさんは入稿後に電話確認をしてくださるんですね。諸々のポイントを細かくご確認くださり、すごく丁寧。やばめのR-18本を入稿してこの丁寧確認をされるとめっちゃ恥ずかしいだろうなというのも想像しました……。

今回はデータ不備(後述。本文余白が狭すぎた)があったのですが、しまやさん側でデータの縮小対応をしてもらえたので、私の方での修正対応は不要となりました。その節はお世話になりました!

表紙

表紙は標準紙のホワイトポスト-180kg-白に「ねこじたマットPP」をかけています。ねこじたマットPPはしまや出版さん独自のPP加工で、その名のとおり猫の舌っぽいざらざら感が特徴。

一般的なPP加工(クリアPP、グロスPPとか呼ばれる)はツヤツヤし、マットPPはツヤなしでさらさらします。オノマトペでしか表現できない。
クリアPPはツヤ!!なので、質感重視の特殊紙を使いがちなうちの本にはあまり向いていない。
マットPPは上品な印象になるので見た目は好きなのですが、多くの場合傷がつきやすい・傷が目立ちやすいようです。
そんな中、ねこじたマットPPはざらざらしていて細かい凹凸があるとのことで、質感的にも面白そうだし、傷がついても目立たなそう。そしてしまやさん独自なので珍しい。珍しいやつ使いたい!🥳と思ってこちらを選びました。

表紙絵はわりと急ぎ目にががっと描きました。厚塗りっぽいようなやつ。
これは幻覚本です。公式でビジュアルの判明していない人物をえがいているため、おててだけを描く方針にしてみました。

表紙作成過程のツリー↓

題字フォントはAlex Brushでした。

本文

本文は小説のみ。

以下はサイズ感把握のための試し刷りです。

小説の版面づくりは反省があります。仕上がりサイズを勘違いしていて、ドキュメントサイズをミスっておりました。実物では小説部分の余白が狭くなってしまいました……。次に活かそう☆

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InDesignドキュメントこんなかんじ。

このメイキングシリーズ、inddファイルの作りとかについてはあんまり触れてませんね。とくに特殊なことはしていないのでべつに触れなくてもいっか! なにか聞きたいことがあったらどこかでお尋ねください。

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仕上がりこんなかんじ。

フォントはいつものリュウミン、ノンブルはAdobe Caslon Proにしていました。「Paris—Milano」のところはGeorgia

サイズ感はムビチケより少し大きいくらい。比較しやすいので再三ムビチケを持ち出す図。

おわり。

久々にリアルイベントで本を頒布しました。スペースに来てくださった方、通販でお手にとってくださった方、ありがとうございました。

本文は現在ソナーズで公開中です。

sonar-s.com